派遣英文事務の転職

TOEICスコアでは比較できない派遣英文事務の求人情報

 

派遣の求人情報は、同じ案件でも派遣会社によって

交通費支給があったり時給が違ったりすることがあります。

よく見比べてみてください。あなたが求めている働き方と時給ですか?

あなたのできる、そしてやってみたい仕事内容ですか?

 




実際の求人情報に記載されているTOEICスコア

geralt / Pixabay

下記のような英文事務の求人が同時期に出ていたとします。(実際出ています)

時給とTOEICスコアを見てどれに応募したいと思いますか?

  1. 大手自動車メーカー 技術資料の英文和訳業務1500-1600円 TOEIC500
  2. 大手自動車メーカー 英文事務,翻訳,通訳 1200円 TOEIC600
  3. 大手化学メーカー 貿易事務,営業事務,英文事務 1400円 読み書き会話できる

1と2は募集している派遣会社が違いますが、

募集内容を読むと同じ企業への派遣かもしれないと思います。

もしかしたら同じ会社の違う部署かもしれませんが、

時給が300-400円も違います。

 

1は技術資料の翻訳ということで、自動車部品にかなり詳しい必要があるのかもしれません。

2は会議通訳の補助ということですが、通訳も入るのに時給が低くありませんか?

それとも通訳の頻度は少ない、またはほとんど無いのでしょうか?

通訳が経験できると思ったらがっかり、ということもあり得ます。

3は貿易事務ですが、化学製品の名前や成分などに詳しくないといけないのでしょうか?

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3は実は私が実際に派遣されていた会社です。

英語は読み書きできれば十分な業務でした。会話は全く要りませんでした。

当時より時給が増額されていますし長い間募集を掛けているようなので、応募者がいないのでしょう。

私が契約終了したのは内部の人間関係が原因でした。

そういったところも一見して時給の高い求人情報を読んだだけではわからないですよね。

関連記事:派遣英文事務の英語力はどのくらい必要なの?

 

TOEICで通訳業務ができるかどうかは測れない

英文事務に通訳業務が入る場合は要注意です。

少し考えてみてください。

TOEIC600レベルでできる通訳とはどの程度のものなのでしょうか?

TOEICはビジネス英語のreading listeningの運用能力を試している試験だと、

受験したことのあるかたはすぐわかりますね。

TOEICでは話を聞いて瞬時に翻訳し正確に相手に伝える、という英語力は測れません。

通訳は話している人たちの間に立って正しく意思疎通を助けなくてはなりませんね。

私はTOEIC800だけ見られて通訳業務に採用され、大失敗したことがあります。

そもそも通訳技術をきちんと学習し練習を積んでいない人はやってはいけないと身にしみました。

通訳は専門の学校で修行するなかで上達し、

学校の紹介で少しずつ難しい業務に就けるようにしていく性質の業務だと思います。

通訳ができるほどの英語力を得るためには膨大な時間と費用がかかります。

時給1200円はそれに見合う金額なのでしょうか?

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TOEICではわからない業務で使う英語力

長く海外に住んでいて日常会話は自然にやり取りできる状態であればよいかもしれません。

そもそも帰国子女や長く留学してきた方にはTOEIC受験は必要ないかもしれません。

日本企業の英語が得意でない部署の担当者が英文事務を採用しようとする場合は要注意です。

TOEICで高得点なら通訳でも翻訳でも軽くこなすだろうと誤解している節があります。

反対に英語が普通に業務に浸透している外資系企業の場合は、

派遣の英文事務は補助的な業務を任されることが多いように思います。

通訳が必要な場合は、はっきり通訳としてもっと高い時給で求人を出しています。

これから初めて派遣英文事務をやってみようと思って仕事探しをする場合は、

そのあたりに注意する必要があると思います。

関連記事:英文事務派遣社員にTOEIC700は必要なのか